モバイルバッテリーのパススルー充電とは|対応・非対応の違いと選び方

モバイルバッテリーのパススルー充電とは|対応・非対応の違いと選び方 商品・サービス

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「ホテルのコンセントが1つしかなくて、スマホとモバイルバッテリーのどちらを充電するか迷った」という経験はありませんか。そんなときに役立つのが「パススルー充電」です。

ただ、商品ページで「パススルー対応」と書かれていても、どう動くのかは製品によって違います。対応していると思って買ったら、夜のうちに片方しか充電されていなかったという失敗も起こりえます。

この記事では、メーカー公式の情報と報道をもとに次のことを整理します。

  • パススルー充電とは何か(対応品と非対応品の違い)
  • 給電の優先順位や同時使用時の出力など、買う前に見るべき点
  • パススルー対応が確認できた4機種の比較
  • 向いている人と向いていない人

容量の選び方は「モバイルバッテリー10000mAhと20000mAhの違い」で詳しくまとめています。この記事は、容量を決めたあとに見たい「機能」の深掘りです。

【比較表】パススルー対応が確認できた4機種

製品 容量 最大出力(1ポート) 重さ パススルーの情報
Anker Power Bank(10000mAh, Fusion, Built-In USB-C ケーブル) 10000mAh 30W 約250g 対応(報道)
Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion) 9600mAh 合計65W(USB-C×2) 308g 対応(レビュー記事)
バッファロー BSMPB10038C3 10,000mAh(36.3Wh) USB-Cは5V/3.0A 約191g 対応・接続機器を優先(公式)
エレコム DE-C91L-10000 10,000mAh(36Wh) USB-Cは30W 約185g 対応(メーカー発表)
  • 数値は各製品の公式ページ、メーカーのプレスリリース、報道記事に書かれていたものです。出典は記事の最後にまとめています。
  • Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion)は1ポートあたりの最大出力を確認できませんでした。表には合計出力を載せています。
  • バッファロー以外の3機種は、パススルー時にどちらを優先して充電するかを確認できませんでした。

パススルー充電とは?非対応品との違い

パススルー充電は、モバイルバッテリー本体を充電しながら、つないだスマホなどにも同時に電気を送る機能です。

マイナビニュースの解説(2020年3月31日)では、スマホが先に充電され、それが終わってからモバイルバッテリーが充電される機能として紹介されています。コンセントが1口しかなくても「充電器→モバイルバッテリー→スマホ」とつなげば、朝までに両方の充電が終わるという使い方です。

非対応の製品では、こうしたつなぎ方をしてもスマホ側に電気が送られない場合や、思ったように充電されない場合があります。対応かどうかは製品ごとに違うので、メーカーの製品ページで確かめるのが確実です。

項目 パススルー対応 パススルー非対応
本体とスマホを同時に充電 できる できない、または保証されない
コンセント1口での運用 数珠つなぎで両方を充電しやすい 夜中に差し替えるなどの手間が出る
製品の選択肢 限られる 多い
向いている人 旅行・出張が多い人 家で別々に充電できる人

同じ記事では、自宅でモバイルバッテリーとスマホを別々に充電する人には必須ではないとも書かれています。パススルーは「あれば便利」な機能で、使う場面がはっきりしている人ほど価値が大きくなります。

違い1:どちらを先に充電するか(優先順位)

パススルー対応品でも、本体とスマホのどちらを先に充電するかは製品によって違います。

バッファローの BSMPB10038C3 は公式ページで「接続機器への充電が優先されます」と明記しています。朝に必要なのはまずスマホなので、この動きは多くの人にとって使いやすいはずです。

一方で、ほかの3機種は優先順位を確認できませんでした。購入前に公式ページや取扱説明書で「接続機器を優先」などの記載があるかを見ておくと、思っていた動きと違ったという失敗を減らせます。

違い2:充電しながら使うと出力が変わることがある

見落としやすいのが、つないでいる状態によって出せる電力が変わる点です。

デジカメ Watch(2024年6月20日)によると、Anker Power Bank(10000mAh, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)は次のように仕様が分かれています。

  • コンセントにつないで充電器として使うとき:1ポートなら最大30W、複数ポートの合計は最大18W
  • モバイルバッテリーとして使うとき:1ポートなら最大30W、複数ポートの合計は最大15W

エレコムの DE-C91L-10000 も、1ポートだけなら USB-C で最大30Wですが、2ポートを同時に使うと合計最大15Wです(2026年6月16日のプレスリリース)。

つまり「最大30W」と書かれていても、複数台を同時につなぐと1台あたりは遅くなります。パススルーで本体とスマホを一緒に充電するときも、充電器のW数が足りないと時間がかかります。充電器の選び方は「GaN充電器45Wと65Wの違い」が参考になります。

違い3:ケーブルや充電器を別に用意する必要があるか

パススルーを使うには「充電器→バッテリー」と「バッテリー→スマホ」の2本の経路が必要です。

バッファローの BSMPB10038C3 は付属ケーブルが USB Type-A to Type-C(15cm)の1本だけです。公式ページでも、パススルー機能を使うには必要なケーブルを別に用意するよう案内しています。

ケーブル内蔵モデルや、コンセントプラグ内蔵のモデルなら持ち物を減らせます。Anker Power Bank(10000mAh, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)は、AC入力(100-240V)と USB-C ケーブルの両方を備えていると報じられています。コンセントに直接挿してスマホを充電しながら本体も充電できるので、ホテルでの使い方と相性がよい組み合わせです。

違い4:電池への負担と発熱

エレコムは DE-C91L-10000 について、充電器から接続機器へバッテリーを介さず直接給電するため電池の劣化を抑えられるとしています。ただし、これはこの製品についてのメーカーの説明で、すべてのパススルー対応品に同じことが言えるかは確認できませんでした。

一般に、充電と給電を同時にすると本体が温かくなりやすくなります。布団の中や直射日光の当たる場所では使わず、熱がこもらない場所に置きましょう。本体が膨らむ・異常に熱いといったサインが出たときの判断は「モバイルバッテリーの膨張・寿命の見分け方」で解説しています。

おすすめ1:Anker Power Bank(10000mAh, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)

デジカメ Watch(2024年6月20日)によると、容量10000mAhで、USB-C と内蔵ケーブルはどちらか1つだけ使うときに最大30Wを出せます。コンセントプラグを内蔵していて、USB充電器としても使えるモデルです。重さは約250g、発表時の価格は税込7,990円と報じられています(現在の価格は確認できず)。

記事では「パススルー充電も可能」とされています。充電器とモバイルバッテリーを1台にまとめたい人や、出張の荷物を減らしたい人に向いています。プラグを内蔵しているぶん、同じ10000mAhの製品より重めになる点は考えておきましょう。

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おすすめ2:Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion)

ギズモード・ジャパンのレビュー(2025年8月11日)によると、容量9,600mAhで USB-C ポートが2つあり、合計65Wを出せます。重さは308g、記事の掲載時点の価格は14,990円と紹介されています(現在の価格は確認できず)。

内蔵バッテリーへの充電と機器への給電を同時にできるパススルー充電にも対応すると紹介されています。合計65Wという出力は、スマホだけでなく USB-C で充電できるノートPCも視野に入れたい人向けです。ただ、充電したいPCが必要とするW数や、優先順位・1ポートあたりの最大出力は確認できませんでした。購入前に公式ページで確かめてください。

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おすすめ3:バッファロー BSMPB10038C3

バッファロー公式ページによると、容量は10,000mAh(36.3Wh)で、USB Type-C×1と Type-A×2の3ポートを備えます。重さは約191g、サイズは約51×102×28mm(突起部除く)です。出力は USB-C が最大5V/3.0A、USB-A が最大5V/2.4A、3ポート合計は3.6Aと書かれています。

この記事で確認できた範囲では、パススルー時に接続機器を優先すると公式に明記されていたのはこの製品だけでした。動きがはっきりしているので安心して使いたい人に向いています。

一方で出力は5Vまでなので、20W以上の急速充電を求める人には物足りない可能性があります。パススルー用のケーブルを別に用意する必要がある点にも気をつけましょう。価格は確認できませんでした。

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おすすめ4:エレコム DE-C91L-10000

エレコムのプレスリリース(2026年6月16日、ASCII.jp 掲載)によると、カードサイズに近いコンパクトな10,000mAhモデルです。サイズは幅約58×奥行約27×高さ約79mm、重さは約185gで、USB-C から最大30W(PPS最大30W)、USB-A から最大22.5Wを出せます。2ポート同時使用時は合計最大15Wです。店頭実勢価格は税込5,980円とされています(現在の価格は確認できず)。

パススルー充電に対応し、バッテリーを介さず接続機器へ直接給電するため電池の劣化を抑えられる、とメーカーは説明しています。小さく軽いものが欲しい人や、毎日持ち歩きたい人の候補になります。カラーはブラック(DE-C91L-10000BK)と「しろちゃん」(DE-C91L-10000WF)の2色です。

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使い方別の選び方

旅行・出張でコンセントが1口しかない

  • まずパススルー対応かどうかを確認する
  • プラグ内蔵の Anker Power Bank(Fusion)なら充電器を持たずに済む

毎日持ち歩く

  • 軽さを優先するなら約185gのエレコム DE-C91L-10000、約191gのバッファロー BSMPB10038C3
  • 急速充電も使いたいなら最大30Wの DE-C91L-10000

スマホとノートPCを両方充電したい

  • 合計65Wの Anker Prime Power Bank(9600mAh, 65W, Fusion)
  • PCが必要とするW数を先に確かめる

家でしか充電しない

  • パススルーにこだわる必要は小さい。容量や価格で選んでもよい

【考察】パススルーは「優先順位」と「同時使用時の出力」で選ぶ

パススルー対応という表記だけでは、使い勝手はわかりません。今回確認できた範囲では、優先順位まで書かれていたのは4機種中1機種だけでした。

選ぶときは次の3点を見るのが現実的です。

  1. 優先順位:接続機器を先に充電するか
  2. 同時使用時の出力:複数ポートを使うと何Wになるか
  3. 持ち物:ケーブル内蔵・プラグ内蔵で荷物が減るか

旅行が多い人には、プラグ内蔵で充電器を兼ねられるタイプが最も手間が少ないでしょう。軽さを最優先するなら、コンパクトな10,000mAhモデルが選びやすいです。

購入前の注意点

  • 「対応」の中身は製品ごとに違う:優先順位や出力の条件は公式ページで確認しましょう。
  • 同時に使うと遅くなる:複数ポートの合計出力は1ポート時より小さい製品があります。
  • 熱がこもる場所で使わない:充電と給電を同時にすると温かくなりやすいので、寝具の上などは避けましょう。
  • 飛行機ではルールが別:国土交通省の資料では、機内でモバイルバッテリーを使って充電しないよう求められています。詳しくは「モバイルバッテリーの飛行機持ち込み容量」を参照してください。
  • PSEマークを確認:国内で販売されるモバイルバッテリーはPSEマークの表示があるかも見ておくと安心です。

メリット・デメリット

パススルー対応のメリット

  • コンセント1口で本体とスマホをまとめて充電できる
  • 夜中に差し替える手間がない
  • プラグ内蔵モデルなら充電器を兼ねられる

パススルー対応のデメリット

  • 対応製品の選択肢が限られる
  • 優先順位や出力の条件が製品ごとに違い、わかりにくい
  • 同時に使うと充電が遅くなったり本体が温かくなったりしやすい

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価格は変わりやすいため、購入前に Amazon の表示価格と販売元を確認してください。

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まとめ

  • パススルー充電は、モバイルバッテリー本体を充電しながらスマホなどにも給電する機能
  • 旅行・出張でコンセントが1口しかない人ほど便利。家で別々に充電する人には必須ではない
  • 優先順位は製品で違う。バッファロー BSMPB10038C3 は接続機器を優先すると公式に明記
  • 複数ポートを同時に使うと合計出力が下がる製品がある(例:エレコム DE-C91L-10000 は合計最大15W)
  • 荷物を減らすならプラグ内蔵、軽さ重視ならコンパクトな10,000mAhモデル

ブランド別のセール時期の価格は「Anker vs Xiaomiモバイルバッテリー比較」、容量の決め方は「10000mAhと20000mAhの違い」もあわせてどうぞ。

出典

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